楽天大久保博元新監督(47)が中継ぎローテを作る。秋季練習第2クール2日目の19日、練習を見守り終わると革命的なプランをぶち上げた。「中継ぎもローテーションにすれば、フレッシュなまま1年間使える。疲れたらゴソッと落として回復させる。その間、別のグループを上げれば競争も生まれて、底上げになる」と熱っぽく話した。

 具体的にはこうだ。4人1組程度の中継ぎグループを2つ作る。Aグループの4人を開幕からフル回転させ、疲労が見え始めた1カ月後に2軍で調整させる。その間にファームで準備をさせていたBグループの4人を昇格させる。また疲労が見え始めたら、下でリフレッシュ。約1カ月ずつグループを回すことで、常に状態のいい中継ぎ陣を作ろうという狙いだ。「必ず投手には1年で旬がある。2軍で見ていてそれを感じた。今上げたいと思う時に、ローテ制なら一番いい時に上げられる」と説明した。

 一見、絵空事のように思えるが枚数もそろってきている。今年の新人8投手中7人が1軍を経験。松井裕を始め西宮、浜矢、横山と実に4投手がプロ初勝利。65試合に登板し、球宴に選出された福山、150キロを超える直球が持ち味のクルーズ、斎藤、小山伸らベテラン勢も控える。

 全ては捨て試合を作らないため。「俺が現役時代に受けていて、『あ、この投手、今日はダメだな』と思うことがたくさんあった。でも枚数がないから変えてくれない。俺は、監督になったらどんどんつぎ込んでいきたい」と話した。一戦必勝、全力での試合をファンに約束する。【島根純】