日大が中大に先勝した。

3回、2死三塁から相手失策で先制すると、6回には1死一、二塁から谷端将伍内野手(3年=星稜)の中前適時二塁打で1点を加えた。投げては先発のエース・市川祐投手(3年=関東第一)が変化球を低めに集め、中大打線に7安打されながらも要所で締め1失点。昨年5月18日、同じ中大戦以来の完投で、今季初勝利。わずか101球で節目のリーグ通算10勝目を挙げた。「あまり意識はしていなかったんですが、強いチームが集まる東都の中でたくさん勝ててうれしいです」と、笑顔を見せた。

今季、3試合目の先発で、やっとつかんだ今季初勝利だった。「第1週と第2週であまりいいピッチングができなかった」と、第2週後の空き週で体重移動を修正。「僕はずっとタメがあったんですが、それが全然なくて。流れのまま投げてしまっていた。しっかり軸足に体重を乗せ、ワンテンポを置く練習をしてきました」。ストライク先行でカットボールとツーシームを低めに投げ、打たせて取り完投につなげた。「投げきって勝てたのは、すごい自信になりました」と胸を張った。

エースの復調で波に乗る日大。片岡昭吾監督(46)は「市川が丁寧に投げた結果、こういうゲームになった。バッテリー中心に守備からというところ」。伝統の守りの野球から、後半戦、好スタートを切った。