ヤクルト真中満監督(43)が「ネクタイ大作戦」で“恋人”のハートを射抜いた。フリーエージェント(FA)選手との交渉解禁となった13日、都内で日本ハム大引啓次内野手(30)とロッテ成瀬善久投手(29)と初交渉に臨んだ。

 テーブルを挟んで座る成瀬に、自分のネクタイをつまんで問いかけた。「これさ、横浜高校のアンダーストッキングと同じ?」。同校OBの斉藤2軍打撃コーチにリサーチし「赤、白、紺」のネクタイを用意。成瀬はすぐに気がつくと「はい」とニッコリ。硬かった表情が一気に緩んだ。

 その6時間前の大引との交渉では、法大カラーの「オレンジと紺」だった。交渉の合間に締め直した。「気付いたかは分からないけどね」と照れたが、大引を「わざわざ合わせてくださったんだと思うと非常にうれしい」と感激させた。

 秋季キャンプ中ながら12日に一時離脱して帰京した。自宅で「こんな感じかなあ」と勝負ネクタイを選んで来た。大安の解禁日初日に交渉の場を設定し、3年契約を用意したフロントに、2年連続最下位からの巻き返しに向けた本気度を実感した。「一丸になっている。自分も手伝いたい」と突き動かされた。

 成瀬は「監督が来てくれるとは想像してませんでしたし必要としてくれているんだと感じた」と感激。大引も「ぜひ来てほしいと温かい言葉をいただいたので、かなり前向きになった」。両者とも心はグッとヤクルト入りに傾いた模様だ。

 真中監督は今日14日午前に松山に戻り、午後には四国IL・愛媛中心の混合チームとの練習試合で初采配を振る。【浜本卓也】