目標は高い方がいい。外野部門でゴールデングラブ賞に輝いた阪神大和外野手(27)が、遊撃手としての2年連続受賞に色気を見せた。海外FA宣言した鳥谷の動向次第では来季、3年ぶりにショートを守る可能性がある。「取れるものなら取りたいです」と新天地になっても守備職人の称号を狙う。

 秋季キャンプ合流2日目。前日同様、午前中の守備練習では遊撃に進んだ。「(ショートは)楽しいのは楽しい。ほんの少しずつ慣れてきました」。時折エラーはしたものの、捕球からの一連の流れは華麗だ。三塁から見守ったダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)6度受賞の掛布DCも「守るというだけならすごいショートになる。(賞を)狙えと言っている。それぐらいの気持ちでいってほしい」と目を見開く。内外野での2年連続受賞が実現すれば、75、76年の巨人高田以来2例目となる。以前遊撃を守った際には、打球が来ることを心の中で願うほど自信があった。そんな情熱が再びわき出している。

 今日15日に実施予定の紅白戦でもショートに就くことが予想される。「ゲームとは感覚が違うので、ゴロ1つさばくだけで全然違うと思う」。チームとしては有事への備え。ただ大和に一切の妥協はない。