大人のリーダー宣言だ!

 阪神上本博紀内野手(28)が4日、大阪市内のホテルで選手会総会に出席し、阪神選手会長2年目の自覚を漂わせた。今後は選手間の考えを集約し、球団との対話路線を加速させる構え。一方的に意見を押しつけることなく、球団側の言葉にも耳を傾け、現場、フロント一体となってのチーム強化を目指す。

 スーツの背筋をピンと伸ばし、質問者から目をそらさず語り始めた。普段の控えめな姿勢からは想像できない、武骨な言葉を続けた。選手会長2年目。上本は理路整然とした語り口に、リーダーとしての自覚をにじませた。

 「なるべく選手1人1人の要望に応えられるようにやっていきたい。もちろん全部の意見が通るとは言えないし、球団には球団の意見もある。バランスが大事になると思います」

 今季は131試合出場で自身初の規定打席到達を果たした。実績を手にして、より風格が増した印象だ。「(球団とは)要所要所で話をさせてもらっているので」。近日中に控える契約更改交渉の場だけにとどまらず、今後もタイミングが合えば積極的に球団側と意見交換していく構えだ。

 もともと早大でも主将を務めたキャプテンシーの持ち主。「(球団と)ケンカをするわけじゃない。筋の通った話し合いをしていきたい。選手の立場に立って、やりやすい環境を作っていきたい」。意見をぶつけるだけでなく、球団の考えにも耳を傾ける「大人のリーダー」が理想像となる。

 今オフは若虎が積極的に球団側と対話している。11月21日には伊藤隼が契約更改交渉の場で予定の30分を大幅に超える100分間の大半を野球談議に費やした。高卒2年目の藤浪も近日中に行われる契約更改交渉に向けて、すでに「思いついたことは言いたい」と質問攻めを予告している。

 若い感性ならではの新鮮な発想は必ずチームの糧となる。ただ、実績のない若手が意見をぶつけるには相当な勇気がいるのも事実。「若い選手は言いづらい部分もあるだろうし、自分が気を使わないといけない」。頼れる兄貴分となり、チーム力の底上げに尽力する。【佐井陽介】