【ホノルル(米ハワイ州)9日(日本時間10日)=石橋隆雄】ソフトバンクナインが優勝旅行先に届いた悲報に、連続日本一への思いを強めた。秋山幸二前監督(52)の妻、千晶(ちあき)さんが9日に死去したことが、分かった。55歳。死因などは公表されていない。訃報を聞いた王貞治球団会長(74)やナインは沈痛な表情を浮かべた。

 海の向こうからの突然の訃報だった。秋山前監督の妻、千晶さんが亡くなったとの一報が、ハワイV旅行中のソフトバンクナインに届いた。この日、球団主催のゴルフコンペに参加した王球団会長が言葉を絞り出した。

 王会長

 (秋山監督就任中の)6年間で3度も優勝した。支えた奥さんも大変だったと思う。最後に日本一になって少しは報われたと思う。秋山(前)監督も心の中では思っていたとは思うけど、いざ(死去が)現実になるとね。ご冥福をお祈り致します。

 秋山前監督は今季、チームを3年ぶりに日本一に導いた。球団からは続投要請されたが、断って今季限りで退任。王会長が「(秋山前監督)本人も(夫人の体調を)すごく気にしていた。それもあって辞めたわけだが」と話すように、近年病に伏せていた夫人との時間を大切にすることが勇退決断の理由の1つ。今回の優勝旅行も辞退していた。10月30日で退任し、翌日には「もう福岡在住の秋山さんだよ」と話していたが、夫人にゆっくりと付き添える時間はあまりにもわずかだった。

 ナインも悲しみに暮れた。同じ熊本出身で、秋山前監督の現役時代にグアム自主トレをともにした松中は「グアムで(夫人に)面倒みてもらいました。千晶さんとは、『オレも汗っかきですよ』と言うと『気持ち分かる』と言われたことが残ってますね」。選手会副会長でもある本多は「今(訃報を)聞いたばかり。個人的にではなくて、選手会として、球団やコーチとも話し合って、何らかのかたちで(追悼)したい」と話した。

 秋山前監督は現役時代、99年にホークス福岡移転後では初のリーグVから日本一に導いた。00年はリーグ連覇。09年以降は指揮官として3度のリーグ優勝、2度の日本一。その裏で支え続けてきたのが千晶夫人。ダイエー、ソフトバンクとして初となる連続日本一を来季届けることが、最高の供養となる。