日本ハムが編成部門に「外国人補強」を敢行することが19日、分かった。来年1月1日付でチーム統轄本部に「国際業務担当」のポストを新設。米マイナーリーグでプレー経験を持つキース・ワーマン氏(25)を採用することが決まった。助っ人選手の発掘、獲得などを含めた球界とのパイプ構築が狙い。5月中旬に研修生として来日して約1カ月間在籍した際に、有能ぶりを発揮したことから白羽の矢を立てた。日本球界でプレー経験がない異色の外国人フロントマンが誕生する。

 ワーマン氏が日本球界のシステムを勉強したいとの希望をかなえ、日本ハムが受け入れ先になったことが縁だった。優秀で知られる米バージニア大出身。「カレッジ・ワールドシリーズ」に2年連続出場の快挙を達成したチームで名内野手として鳴らしていた。12年にドラフト外でマリナーズ入団。翌年に退団し転身先を模索し、球団の運営、編成の仕事を第2の人生にすると志しており、わずかな在籍中の働きぶりを評価して招へいに動いた。「国際業務担当」の肩書で、米国内で日本ハムの主に編成に関わる職務に従事する。

 球団の業務提携先のパドレスに「出向」するような形で活動。そのためパ軍本拠地のサンディエゴに拠点を置き、米球界の情報収集などを行う。また大リーグ各球団との交渉、折衝などの際の窓口を務めてもらう予定だ。例年のオフ、シーズン中の外国人選手獲得を迅速かつ円滑に進めるキーマンとして期待される。また球団が契約している2人の駐米スカウトと連携して、新たな補強スタイルの形成などを目指す。特命コーチとしてパ軍へ派遣するOB金子誠氏(39)のサポート役も担う予定。斬新なフロント改革で新風を吹かせる、重要なピースになる。