目標は「藤浪+1イニング」!

 阪神能見篤史投手(35)が18日、沖縄・宜野座球場で関本らとの合同自主トレを公開した。高卒3年目の藤浪晋太郎投手(20)が今季目標に180イニングを設定したことを受け、自らのノルマを「181イニング以上」と宣言。後輩に大きな期待をかけるからこそ「200イニングって言うのかと思っていた」と辛口の注文も出しつつ、20歳に負けない気構えも見せた。

 沖縄の曇り空に、スカッと心地よい言葉が響いた。能見はニヤリと笑みを浮かべながら切り出した。

 能見

 晋太郎が180イニング投げると言ったので、181イニング以上を目標にして投げたい。負けないようにしたいですね。

 藤浪は今オフ、高卒3年目の目標に180イニングを掲げた。新聞報道で内容をチェックした能見は、かわいい後輩に愛情たっぷりの注文をつけた。

 能見

 180ってね~。200って言うのかなと思ったけど。足元を見ながらやっているな、と(笑い)

 表情は満面の笑みだ。昨季終了後に藤浪への「エース禅譲」を公言。誰よりも大きな期待をかけるからこそ、180イニング宣言にも納得しない。自らが模範となり、藤浪をさらなる高みへ引き上げる覚悟だ。昨季は9勝13敗、防御率3・99に終わった。大黒柱という立場に甘えず、今春もキャンプイン初日からブルペン入りする予定だ。

 昨季は169回1/3で4年ぶりに180イニング到達を逃した。「中継ぎの方のしんどさが分かるので」。今季は再びイニング数にこだわる。「相手もすごくデータを持っているだろうから、それを逆手に取りながら。この歳でしっかりイニングを投げるには、それなりの考え方がいる」。熟練の投球も駆使して、救援陣を休ませていく算段だ。

 過去3度経験した開幕投手は「視野に入れていない」と言う。「チームとしてベテランが投げるのはどうかな、と僕は思うので」。だから、20歳藤浪の開幕投手を狙う意気込みを喜ぶ。「いいんじゃないですかね。いろんな経験をした方がいいので。開幕しか味わえない緊張感がある」。

 本命メッセンジャーに藤浪、さらには岩田も開幕投手を狙う。4本柱の高いレベルでの競争は虎投全体を向上へ導くに違いない。

 能見

 それぞれがいい目標を持ってやった方がいい。僕は1歩引きますけどね、ちゃんと。

 最後はちゃめっ気たっぷりに笑顔でオチをつけたが、大黒柱としての自覚は人一倍強い。「高い壁」として藤浪の前に立ちはだかり、大器の潜在能力を最大限に引き出す。【佐井陽介】<今オフ能見の藤浪に関するコメント>

 ◆14年11月13日

 3年契約の総額4億5000万円(推定)で更改。エースの称号に関して「もういいですよ、その言葉から解放してください。僕が言われているようじゃダメ」と、藤浪に禅譲する考えを明かした。

 ◆同26日

 テレビ局のゴルフ番組収録後、表彰式で「2015年は晋太郎が中心でやるので、後押ししていければ」と発言。同席していた藤浪も「しっかり頑張らないといけないなと思います」と応じた。