中日の新外国人3選手が28日、キャンプ地沖縄で入団会見した。先発として期待される37歳左腕ラウル・バルデス(ブルージェイズ3A)は、年齢の不安も一蹴。変幻自在投法でセ界強打者を封じ込める決意だ。アマウリ・リーバス投手(29=台湾・統一)リカルド・ナニータ外野手(33=メキシカンリーグ)とともに、今日29日から沖縄合同自主トレーニングに合流する。

 まるで年齢は関係ないと言わんばかりだった。沖縄に到着したバルデスは落ち着いた口調で語った。

 「この年齢で日本に来るということは、自分にとってはいい決断だった。最後に先発として100%の力を出して優勝に貢献したい。1年では終わらない。何年もここでプレーしたい」

 先発としてローテーションを守り抜く。37歳の“オールドルーキー”はバリバリ働くと宣言した。

 剛球を投げ込む助っ人投手とは対照的だ。老練な投球術が最大の武器。直球は140キロ程度だが、カーブ、スライダー、チェンジアップ、シンカーと変化球は多彩。自信のスタイルを「ストライク先行でコントロール重視で打者を打ち取る」と分析。スリークオーター気味のフォームから打者を手玉に取る。

 20歳の頃にキューバからドミニカ共和国に亡命した。米国では複数球団を渡り歩き、昨季はブルージェイズ3Aで川崎と同じチームでプレー。メッツ時代には高橋尚ともチームメートだった経験がある。それだけに「日本はよく練習すると聞く。ずっとプレーしたいと思っていた」と日本でユニホームを着ることをずっと望んでいた。ただ、日本球界のレジェンドの存在は知らなかったようで今季50歳の山本昌の存在を聞かされると仰天。「じゃあ、俺もあと10年以上できるね」と周囲を笑わせた。

 「詳しいことは言えないけど抑える自信はある」。キューバ、米国、ドミニカ共和国でマウンドに立った経験を持つ左腕はDeNAグリエル、阪神ゴメスら強打者封じには自信があるようだ。37歳と言えば中日では山井、森野の1学年上。50歳助っ人も夢じゃない!?

 ベテラン助っ人の最終章は長い成功物語になるかもしれない。【桝井聡】