日本ハム大谷翔平投手(20)が、打者との今季初対戦で、バットを粉砕する剛球を投げ込んだ。7日、沖縄・名護キャンプでフリー打撃に登板。昨季盗塁王の西川相手に25球を投げ、安打性の打球はわずかに1本だけだった。マウンドが軟らかかった影響もあり、ボールが14球と制球には苦しんだが、西川の体感「150キロ」の速球で順調な仕上がりを確認した。明日9日には紅白戦(名護)で実戦初登板する予定。

 4球目。大谷の内寄りの直球に、バットは“悲鳴”をあげた。シーズン中でも「あんまり折れないんだけど…」と言う西川のバットを、キャンプ第2クール、初めての打者との対戦でへし折った。「今の段階としては、次の登板に向けてはよかったと思います。球は悪くなかった」。25球で安打性の打球はわずか1本。上々のフリー打撃初登板だった。

 エースの風格も漂っていた。マウンドが軟らかかった影響もあり、14球がボール球。「全体的に高かった」と反省はしたが、スライダーも交えながら、自分のペースで投げ続けた。「打者の練習でもある。申し訳なさそうにするならまだしも…」と西川は苦笑いだが、栗山監督は「顔がよかった。打者と対峙(たいじ)したときだけ、ああいう顔になる」と、「投手・大谷」の闘争心をあらためて感じ取った。西川は「(平均)145(キロ)くらいかな。最後が一番速かった。150くらいに感じました」と振り返った。

 スタンドでは他球団のスコアラーが戦々恐々としていた。特に3月27日の開幕戦(札幌ドーム)で対戦することが濃厚な楽天の関口スコアラーは「すごい。まだ球は散ってるし調整段階だけど、(指に)かかった球はいいボールがきていた。キャンプが進んでいけば質も上がってくるだろう」と警戒。「1点勝負になる」と、簡単に点が取れないことをすでに覚悟した。

 明日9日には、紅白戦(名護)で今季初実戦のマウンドに上がる。「次の実戦でどうしなきゃいけないのか確認できました。今後は実戦が多いし、そのときそのときしっかりやっていきたいです」。ファンに衝撃を与えた昨年以上に、3年目の大谷はスケールアップしている。【本間翼】<大谷の過去フリー打撃登板>

 ▼13年

 2軍の沖縄・国頭キャンプで2月21日、石川慎、松本の2人相手に初登板。変化球を交えながら石川慎に25球、松本に20球で計45球。初球から4連続ボールと力みがありながら、安打性は4本だった。

 ▼14年

 2月6日に予定していたが、朝からの降雨でブルペンでの投球練習に変更。8日の紅白戦から実戦登板が始まり、キャンプ中のフリー打撃登板はなかった。