鉄壁守護神の心得3カ条だ。阪神呉昇桓投手(32)が7日、江夏豊臨時コーチ(66=野球解説者)が見守ったブルペンで今季初の投球練習を行った。初日から捕手を座らせて力強い投球のストッパーに江夏氏は<1>開幕に合わせて仕上げればいい<2>体が突っ込まないように<3>直球とスライダーだけで打者を仕留めるように、の3カ条で直接指導した。

 守護神がブルペンに現れた。予定を2日早めてのブルペン投球だ。捕手を立たせて16球を投じ、座らせて直球のみ31球。明日9日の初投げ予定を前倒ししたことを「今日は長い距離を投げるつもりだったので、それならブルペンで投げようということで入った」と説明したが、捕手の後ろには江夏氏がいた。8日までで宜野座での指導をいったん終えるレジェンドに、投球練習を披露した。

 練習の最後、メーン球場でのシート打撃を見守る江夏氏のもとに、呉昇桓は足を運んだ。「ゆっくり仕上げていけばいい。3月27日の開幕に合わせてつくっていけばいい、と言われました」と明かした。さらに江夏氏は3カ条の金言を守護神に残していた。

 江夏氏

 張り切りすぎて突っ込むなよと。昨年も打たれた場面を見ていると、突っ込んでいた。体が前にいってしまう。上体だけで投げてしまう。

 球種でも助言を送った。

 江夏氏

 安全な投球でいくというか、スライダーを投げておけばいいところを、カーブ、フォークとかに頼ると危ない。昨年は1年目だから相手打者のことも分からなかった部分はあるだろうけど、今年はここに投げておけば大丈夫というのがあるだろう。

 投球フォーム、球種への助言を送り「3月27日が1番大事」と念を押した。

 呉昇桓は江夏氏の指導を心待ちにしていた。昨季、巨人戦と交流戦では防御率が悪化した。弱点克服へ「技術的なことを聞いて吸収したい」と頼りにしていた。江夏氏の助言を受け「自分のフォームのバランスが大事。それをしっかりやってから、少しずつ上げていこうと思う」とじっくりフォームをつくりあげる気持ちを明かした。中西投手コーチは「沖縄キャンプ中は実戦で投げることはない」と、今季初登板は早くても2月下旬になる見通し。エースだった阪神から移籍後は球界を代表するストッパーだった江夏氏から後押しされ、開幕の3・27中日戦(京セラドーム大阪)に進む。【堀まどか】