右肘痛を抱える日本ハムのドラフト1位有原航平投手(22=早大)が、第1関門を突破した。8日、沖縄・国頭での2軍キャンプでプロ入り後初めてブルペン入りし、捕手を立たせて30球を投げた。栗山監督が駆けつけ、約40人の報道陣が集まった注目のマウンド。「いつも通り軽く投げられた」と笑みがこぼれた。順調なら、第3クール初日の11日に、再び捕手を立たせてブルペン入りする。

 待望の舞台に上がった。有原はプロ入り後、初めて見る光景に驚いた。「思った以上で、びっくりしました」。集まった報道陣は約40人に、テレビカメラ7台。午後からの紅白戦前に、栗山監督ら首脳陣も駆けつけた。多くの視線を浴びても、横殴りの雨風が吹き付けても、気負うことなく、口元を強く結んだ表情を変えなかった。

 順調な歩みを証明した。テンポ良く30球。右肘痛の影響で遅れていたプロ初のブルペンを、約10分ほどで終えた。「軽くでも投げられたので良かった」。ネット越しに見ていた栗山監督は感情を抑えていた。「なるべく笑わないようにしていましたけど…。高校時代の良い時のイメージを持っているけど、やっぱり間違っていなかったと確信した」と大きくうなずいた。キャンプ初日から、ほぼ毎日続けてきたネットスローで感覚を取り戻してきた。はやる気持ちを抑えての調整の成果が、実を結んだ。

 早くも大物の風格も漂わせた。女房役の徳田ブルペン捕手は10年から2シーズン、日本ハムのバッテリーコーチを務めている。「大谷もそうですけど、体の大きさを持て余していない。球にスピンがかかるので、キレが良い」と、比較対象を挙げて評価した。伊藤2軍総合兼投手コーチは「感覚的なものは安心した」と合格点を出した。

 患部の具合が順調なら、第3クール初日の11日に再び捕手を立たせてブルペン入りを予定している。有原は「(ブルペンの時期は)予想していたくらい。投げられてホッとしています」と、ひとまず安堵(あんど)した。この日つかんだ自信を力に、本領発揮へ気負いなく進んでいく。【田中彩友美】