ロッテの先発ローテ争いに新星が現れた。台湾出身の左腕、チェン投手(24=DeNA)だ。今キャンプ初のシート打撃に登板。打者7人を計19球で完璧に抑えた。最速138キロ以上のキレがあった。角中、ハフマン、今江と主力から空振りで3三振。「緊張しました。目標は四球なし。それが良かった」と、勉強中の日本語でニッコリ笑った。

 新球のチェンジアップも試した。「もうちょっとですね」と言ったが、寺嶋寛大捕手(22=創価大)を追い込んでから三ゴロに打ち取った。オフに同じ台湾出身の西武郭から習った新たな武器だ。毎晩寝る前に宿舎の自室でチェンジアップの握りでボールをつかむ復習を続けている。伊東監督は「安定感がある。先発候補の1人」と断言した。実力で外国人枠の座をつかめるか。チェンは「チェンチェン、大丈夫」と覚え立てのダジャレで意気込んだ。