ソフトバンク松中信彦内野手(41)がプロ19年目の初実戦で「熱男」なマルチ安打だ。15日、紅白戦に5番指名打者で出場。東浜から中前打、嘉弥真から左前打を放った。

 打ったのはともに変化球。ベテランは「初めてだったので、ボールの見え方やバットの角度を意識しながら打った。すり足でしっかりできている。結果が出てよかった」と明るい表情を浮かべた。

 今キャンプ最多の3万3300人が来場。打席に入るたびに最も大きい歓声を浴びた。「これだけ多くのファンの前でいいヒットを見せられてよかった」と自然と笑みがこぼれた。

 オフは体づくりを重視し、キャンプインからは振り込みを重ねた。監督からは守備練習免除を通達され、ノックの時間帯はブルペンで打席に立ち、投手の投球で目を慣らしている。すでに代打1本で勝負する覚悟もできている。「1年1年勝負ですし、悔いのない日々を過ごしていきたい。これから振り込んで、開幕に向けてやっていきたい」。チーム最年長の大砲は、若手、中堅に負けじとハートも熱男だ。【福岡吉央】