熱く直球勝負を挑んだ。阪神ドラフト2位石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が1回無失点でプロ初登板をクリアした。15日、紅白戦の白組5番手で登場。観客席から拍手で出迎えられた背番号30は、3人斬りで期待に応えた。

 「ホッとしています。3人ともしっかり打ち取れた。アップ中はそれなりに緊張しましたが、キャッチボールやブルペン、マウンドに上がれば、絶対に抑えてやるという気持ちが大きかった」

 直球主体でプロの先輩たちをねじ伏せた。1人目の西田にはカウント2-2からファウル3本で粘られた。「あそこは三振を狙いにいった。クソッと思いながら投げました」と強気で攻め続けた。結果は中飛だったが、自慢の1球で封じ込んだ。強心臓ぶりを発揮。球速こそ144キロだったが、自身の投球スタイルを披露した。

 「しっかり1イニングを抑えられたことは合格かなと。70点ですかね。でも真っすぐで三振が取れなかった。それが心残りです」

 堂々たる投球も、少し不満を残した。前日14日も3者三振宣言をしていたが、こだわる三振が1つも取れなかった。実際にプロの打者と対戦し、分かったこともあった。「テンポが1つしかない。どうしたら打者を崩せるのか聞いてやっていきたい」。自らの投球を客観視し、改善点を挙げた。心は熱く燃えたぎっているが、冷静さも忘れなかった。