仮想ストラックアウトでレベルアップを目指す。ロッテのブルペンでは17日、投手陣が1から9の数字を予告して投げるシーンがあった。「7に真っすぐいきます」、「8にチェンジアップです」などなど。受け手の捕手も「7じゃないな。4だ」と言い返す。テレビ番組の企画のようだが、いたって真面目。数字には意味があった。

 ストライクゾーンを3×3に9分割。右打者の外角高めが1、真ん中高めが2、内角高めが3、外角真ん中が4、最後は内角低めが9と、順繰りに割り振られている。落合投手コーチの発案だった。狙いは“責任感”だ。「紅白戦やシート打撃を見ても、捕手のサインにうなずいて投げているだけ。自分で、どこに投げるか言わせれば、責任を持たせられる」と説明した。

 投手陣からは「難しい」の声が続いた。それこそ、落合コーチの思惑通りだ。「捕手のせいにしたら、どうしようもない。自分にコントロールがないことを思い知らせないとね」。テレビでは、パネル9個全てをヒットすれば賞金がもらえたが、この日のブルペンでは「誰もいないな!」と同コーチ。辛口判定も、制球力向上を願うからだ。【古川真弥】