ソフトバンクからドラフト1位指名を受けた明豊・今宮健太内野手(18)が8日、大分市内のホテルで契約金8000万円、年俸800万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。高校通算62本塁打のスラッガーは「プロでは安打製造機になりたい」と宣言。今後、宮崎で行われている秋季キャンプも見学予定で、いち早くプロのプレーを目に焼きつけ春季キャンプでの1軍スタートを狙う。

 仮契約後、初めて鷹のユニホームに袖を通した今宮は「今日でまたあらためて気持ちが引き締まりました。(チームの)一員として行動していきたい」と自覚たっぷりに話した。そしてプロで生き抜くための決意も固めた。「自分に合っているのは本塁打じゃない。金属(バット)だから打てたというのもあるし。センターを中心に、右でも左でも内野安打でもヒットを打てる選手になりたい」。18歳はアーチの快感を捨て、ヒットマンになることを誓った。

 そのための予習も忘れない。「川崎選手や本多選手のプレーを見たい」と、今週末、父の美智雄さんと宮崎での秋季キャンプを見学予定。「まずは(春季)キャンプ1軍スタートを目指す」と話した18歳は、あこがれからライバルに変わる選手を間近で見て気持ちを高めるつもりだ。秋山監督も「どんな練習をしているか参考になるし、刺激にもなる。何事も準備が大事」と大歓迎だ。

 171センチ、71キロの今宮は「この小さい体でどう活躍するか楽しみにしてほしい。子供たちに夢を与えたい」と目を輝かせた。小さな巨人が、バットで大きな夢を生み出す日は近い。