プロ野球ドラフト会議が28日、都内のホテルで開催された。

 中日が左肩痛を抱える佛教大・大野雄大投手(4年)の単独での交渉権獲得に成功した。前日まで157キロ右腕・沢村を最有力候補に挙げる一方、極秘裏に準備していた。他球団の裏をかいた戦略で大型左腕を射止めた。「予定通り」と落合監督は満足そうに会場を後にした。スカウト陣は年頭から大野を1位候補として高く評価。夏場に左肩痛が発覚すると9月には沢村を1位候補として評価した。前日スカウト会議後も中田スカウト部長は「沢村は絶対的な評価」と強調したが、肩の状態を調査し、重傷でないことを確認。他球団が敬遠する中、1軍級の先発投手を豊富に抱える強みも生かし、見事な一本釣りに成功した。