突然の悪い知らせにも、日本ハムの決意は揺るがなかった。ドラフト会議で1位指名し、交渉権を獲得した東海大・菅野智之投手(22=東海大相模)が21日、記者会見で入団拒否の姿勢を表明。球団側は朝から対応策の検討に追われたが、契約締結の交渉が許される来年3月いっぱいまで、誠心誠意の説得を試みるという当初からの思いは変わらなかった。
球団はこの日の朝、東海大の横井監督から会見を行うとの連絡を受けたという。菅野本人と直接、話をしていないことを理由に、山田正雄ゼネラルマネジャー(67)は「まだ、球団に対する正式な回答ではないと受け止めています」と、入団交渉を諦めない姿勢を明確に示した。現在「もう1度、本人に会いたい」という内容を菅野サイドに伝え、祈るような思いで返事を待っている。
この日までに球団側が菅野と接触できたのは、今月7日の1度だけだ。この際に菅野が「11月いっぱいは考えたい」と話したことから、球団としては入団を拒まれるにしろ、今月末に2度目の対面が実現するともくろんでいた状況での急展開。それだけに、関係者の動揺は隠せなかった。
だが、ここで簡単に引き下がるわけにはいかない。「交渉が簡単に進むとは考えておりませんが、球団としては重大な決意で指名をしております。菅野選手の進路がはっきり定まっていない限りは、粘り強く交渉の努力を続けて行きたいと思います」(山田GM)。指名を決断した時から、リスクは覚悟していた。困難な道であることも、理解していた。今はただ、わずかな可能性を信じるしかない。【中島宙恵】




