日本ハムが、メジャー挑戦を表明している花巻東(岩手)の最速160キロ右腕、大谷翔平投手(3年)を1位で強行指名することを23日、決めた。25日のドラフト会議へ向け、千葉・鎌ケ谷の球団事務所に球団首脳が集結して対応を協議し、最終確認。山田正雄ゼネラルマネジャー(GM=68)が「大谷君を指名するという方針になりました」と表明した。交渉権を獲得しても翻意は難航と想定しているが、踏み切ることになった。

 交渉権を獲得した場合の切り札は、昨季限りで退団したダルビッシュになりそうだ。大谷はあこがれの選手に名前を挙げるほど、レンジャーズへ移籍した元エースは日米問わずプロ入り後の目標とする1人。山田GMは「まだその(指名)後のことは考えられない」と言うが、ダルビッシュの背番号11は空き番号で、大谷への譲渡に支障なさそう。またダルビッシュを一流に成長させた、定評ある独自の育成システムも翻意させるためのアピール材料になりそうだ。