日本ハム入りが決まったドラフト1位の花巻東・大谷翔平投手(18)がクリスマスの25日に札幌で、お披露目されることが10日、分かった。正式表明から一夜明けたこの日、球団側と大谷側で調整。札幌市内のホテルで、単独で入団会見を行うことが内定した。北海道内では、早くも経済活性化の起爆剤として注目されるなど、歓迎ムードが沸騰してきた。

 聖なる夜に「日本ハム大谷」が誕生することになった。正式な入団表明から一夜明けたこの日、球団側と大谷側で今後へ向けて協議。クリスマスに札幌市内のホテルで入団会見を開くことで内定した。正式契約後に、ダルビッシュを引き継ぐ背番号11の晴れの勇姿を披露。当日は道内各局が生中継などで対応することが必至で、熱烈な日本ハムファンへ向けて所信表明する場になる。

 投打に超高校級の逸材だった大谷のプレースタイル同様に、球団側は正統派の演出を選択した。10年の斎藤は、札幌ドームで単独で入団会見を実施。観客席をファンに開放して公開し話題をさらったが、大谷が高校生ということに配慮して過度な露出を避けたもよう。球団側は長期交渉で学校側に迷惑をかけたため、花巻東の終業式で学校行事が一段落した25日を打診し、門出が決まった。

 “ウエルカムムード”が早くも高まってきた。来季は、日本ハムが北海道へ移転して10年目の節目。今季は3年ぶりリーグ制覇を果たしたが、経済効果を試算する北海道未来総合研究所によれば公式戦144試合で79・2億円。前回09年の優勝時は229・2億円だけに「前回と比べると、かなり数字に差があるなと思った」(同研究所)。地域密着に成功したが、球団運営は停滞傾向が顕著だった。

 待望の起爆剤となるスター候補の登場。同研究所によれば「単純に人気が落ちたというだけでなく、経済の冷え込みが影響している」状況を打破できそうな、吉報だという。この日は取材対応しなかった大谷も「1年目から貢献できるように、ファンの方に喜んでもらえるように頑張りたい」と誓い、意欲を見せていた。幻想的なホワイトクリスマスに、最速160キロ右腕がプロ第1歩を踏み出す。