日本ハム大谷翔平投手(19)が16日、ドラフト7位で入団してくる直系の後輩へ「大谷流処世術」を披露した。この日、母校の後輩でもある花巻東・岸里亮佑外野手(18)が仮契約した。千葉・鎌ケ谷で秋季練習中の先輩は、入団時に必要なこととして、自らの経験から“一にも二にもあいさつ”を挙げた。

 「大谷流処世術」は単純明快だった。この日、花巻東の後輩・岸里が仮契約し、自分と同じ道へ進んできた。プロの世界で初めて先輩となる大谷は入団時を振り返り、アドバイスした。「とにかくあいさつした方がいい。僕も同じ人にあいさつしたりとか、何回もありました。でも、それくらいでいいと思う。そこから会話も弾んだりします。うちの先輩はいい人ばかりだから」。関係者を見かけたら、まずあいさつ。たとえ2度目だったとしても「積極的にやれば」いいのだ。

 今年1月の新人合同自主トレ。社会人1年生として、大谷も「初めまして」「おはようございます」「よろしくお願いします」などと声を張り上げていた。当時を思い返し、苦笑いしながら明かした。「名鑑を見ていました」。入寮直前、チームメートとなる先輩たちの顔と名前を“予習”していたことを口にした。

 だが、人生、そううまくは進まない。「ユニホームも着てないし、サングラスをしてるし…」。自主トレ期間中、トレーニングウエアにサングラスは定番の光景。個人の判別はつきづらく、選手とトレーナーの区別もつかない。困った大谷は当時、誰彼構わず、出会うたびにあいさつして回ったという。「おまえ、さっきも会っただろ!」と言われたことも数知れず。しかし、誠実なその姿勢はしっかりと先輩たちの心に響いた。体験談を踏まえての助言だった。

 2年目を迎える今オフも、基本的には鎌ケ谷で自主トレする予定。「(入団時)僕は知り合いがいなかったですから。(岸里には)僕がいる。助けてあげられるところがあれば助けてあげたいですし、同じチームでよかった」。優しい先輩は、今から再会を楽しみにしている。【本間翼】