“逆期待料”に発奮してくれ!
阪神岩田稔投手(26)が2日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改に臨み、200万減の3800万円でサインした。今季はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で左肩を痛め、開幕から2カ月間は2軍暮らし。それでも16試合で7勝をあげ、後半戦は能見と2本柱を形成した。驚きのダウン提示となったが、それは来季エースとして期待する裏返しでもある。本人も先発試合オール完投で取り返す意気込みを見せた。(金額は推定)
4位に終わった厳冬更改の荒波が岩田までも飲み込んだ。200万円減-。周囲にはまさか、ビックリのダウン提示を受けたが、当人は淡々。納得の表情で一発更改した。
岩田
予想はしていた。2カ月ちょっとチームを離れて、すごい迷惑をかけてしまった。自分としても情けないシーズン。ダウン提示も当たり前かな、と。
それでも、この数字を知った真弓監督は驚きを隠せなかった。来季のエース候補としての期待料を含み、現状維持で気持ち良く来季に臨んでもらうのも一つの手。だが、あえて球団は厳格な査定にこだわり微減を選んだ。指揮官の言葉に、球団の岩田に対する強い思いがにじんでいた。
真弓監督
オレが査定した訳じゃないんだけど。でも前半の故障が響いたのかな。ただ(本人にもともと)力はあるから、今年の査定は低かったんじゃないかな。
岩田なら、もっとやれるはず。期待そのものが大きい分、自然と求めるハードルは高くなるとの見解だった。ダウンはいわば、来季の奮起を促すためとも言えた。沼沢球団本部長からは「これから2ケタ勝利を毎年できる投手になってほしい」とゲキを飛ばされた。
09年序盤、エースとしての期待を裏切った。3月のWBC中に左肩を痛め、開幕から2カ月間も出遅れた。その間チームは低迷。一方で後半戦は7戦5勝4完投。夏場以降の投手陣をけん引した。16試合で7勝5敗、防御率2・68。陰と陽が入り交じる1年。シーズン前のWBCで故障という部分を「考慮してもらった」と感じながらも、トータルとしては物足りない。これがあえて球団側が岩田に届けたかった“メッセージ”だった。
岩田
何も言える立場じゃない。最初からずっと投げていればいいけど、そうじゃない。(アピールポイントは)まったく、全然…。ダウンは間違いないと思っていた。
チームは優勝争いに加われないまま、CS進出さえも逃した。すでに久保田が大幅減棒を受けるなど、虎全体に厳しい風が吹いている。背負う責任の大きさを自覚しているからこそ、岩田は何度も反省の言葉を繰り返した。
岩田
ケガをしない体作りをしたい。開幕から最後まで投げ抜いて、15勝できるよう、200イニング投げられるようにしていきたい。投げる試合はすべて完投できるように。
必ずやダウンを発奮材料とする。悔しさを胸に押し込め、力強く10年の巻き返しを誓った。




