大台を楽々クリアした。巨人坂本勇人内野手(21)が8日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉を行い、4000万円アップの1億2000万円でサインした。23歳シーズンでの1億円突破はイチロー(マリナーズ)松井秀喜(エンゼルスからFA)に続き、野手では3人目。内野手で23歳シーズンの1億円突破は史上初の快挙になった。清武球団代表から「チームを引っ張っていけるように」とゲキを受けた来季は「3割・日本一」を目標に掲げた。チームトップの13勝をマークした東野峻投手(24)は3500万増の7500万円でサインした。(金額はいずれも推定)

 会見場に現れた坂本には風格が漂っていた。4000万円アップの1億2000万円で一発サイン。野手ではイチロー、松井に続く、23歳シーズンでの大台突破で、世界最高峰で戦う2人の一流プレーヤーに肩を並べた。「松井さんとは次元が違いすぎますが、頑張れば頑張るほど評価してもらえるので、もっと頑張りたい」。プロ野球界の門をたたいたときから夢に見てきた“勲章”をつかんだが、さらなる高みに視線を向けた。

 提示された額を目にした瞬間、芽生えたのはチームリーダーとしての自覚だった。「高い給料をいただくので、責任をもってやらなきゃいけない。巨人のレギュラーを張っているんだ、という自覚を持ってやっていきたい」と力を込めた。交渉の席上、清武球団代表からも「チームを引っ張っていけるように、高い意識を持ってやってほしい」と、チームリーダーとしての役割を期待された。

 今季は2割8分1厘、31本塁打、85打点の好成績をマーク。打率こそ前年を下回ったが、本塁打、打点は自己記録を更新した。チーム唯一のフルイニング出場も達成。21失策と課題は残したが、名実ともに日本を代表するプレーヤーに成長した。来季は日本ハムに入団する斎藤(早大)ら同世代の大卒選手がプロ入り。「楽しみ」と公言する一方で「プロに先に入っている以上、負けられない」とプロの“先輩”としての闘志を内に秘める。

 V奪回に挑む来季、掲げた目標は「3割・日本一」だった。「3割を打てなかったことが悔しかった。優勝する難しさも分かったし、来年は3割と日本一が目標です」と宣言。今季は31本塁打を放ったが「1発は意識せずに、初心に帰ってセンター返しを心掛けたい」と確実性に重きを置く。「勝つためには打点を挙げることが一番。だからホームランよりヒットを数多く打って、勝利に貢献したい。毎イニングチームに貢献したいです」。ただ勝つために、坂本はグラウンドに立つ。【久保賢吾】