貯金8で現状維持…。阪神能見篤史投手(31)が24日、球団事務所で2度目の契約交渉に臨み、現状維持の年俸5000万円でサインした。

 「軸になってもらわないと困るという言葉をもらった。球団が必要としてくれている部分が一番大きい」。

 3日の第1回交渉は保留。500万円アップの5500万円と推定された提示が現状維持だったことが判明した。今回も額の上積みはなし。それでも判を押す気持ちになれた。

 「思うところは言わせてもらったししっかり受け止めていただいたので」。

 5月2日巨人戦の走塁中に右足甲を骨折。4カ月離脱しながら無傷の8勝、防御率2・60と結果を出した。評価が難しい中、球団が認めない公傷制度の導入を主張。9月に復帰後、1カ月間で中継ぎ2試合を含む計7試合に登板した点も訴えた。公傷制度は認められず、提示額も変わらなかったが、つっかえは取れた。

 09年から11連勝中。来季は03年井川(現ヤンキース)の12連勝、さらには81年~85年に中田良弘氏(野球評論家)が達成した球団記録18連勝の更新も視野に入る。

 「ケガした分、倍以上暴れたい。(連勝記録は)僕が気にすることじゃない」。自然体を貫き、井川、中田超えへ。11年を光り輝く年にする。