WBC日本代表の阪神藤浪晋太郎投手(22)が26日、新フォームに太鼓判を押された。今年4度目となる鳴尾浜のブルペンで最多となる60球を投げ込み、順調な仕上がりを披露。カットボール、ツーシーム、フォーク、チェンジアップなど、WBC公式球ですべての球種の曲がりなどをチェックした。周囲からは「140キロ後半も出ている」と声が出るほどの力強い直球も見せた。

 大きくうなずいたのは捕手の後ろから投球を見つめた香田勲男投手コーチ(51)だ。「メカニズム的にも自分がやろうとしている投球フォームというか、縦で回ろうと感じる。横振りを直すため、左手の使い方やテークバックもいい」。昨年12月の「ダル塾」入門の体験を生かした左肩は内側に入らず、無理にねじるような動きがない新フォーム。香田投手コーチはこの新たなフォームを絶賛した。

 3月のWBC本番に向けて超早仕上げに取りかかる藤浪は「今日は暖かかったですし、感じもちょっとずつ良くなっている」と手応えを口にした。2月1日からスタートする1軍沖縄キャンプでは、チーム初実戦となる8日の紅白戦で17年初実戦を踏むことが確実。WBCからシーズン開幕へ。藤浪はハイスピードで突き進む。【桝井聡】