ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(33=帝拳)が、3月4日に島津アリーナ京都で10度目の防衛戦を行うことが、19日に発表された。相手は前WBA世界スーパーフライ級王者で、13年の世界戦の計量で失敗し、コーラをがぶ飲みした「お騒がせ男」リボリオ・ソリス(ベネズエラ)。初防衛が懸かるWBC世界ライトフライ級王者木村悠(32=帝拳)とのダブル世界戦で、山中は日本歴代3位タイのV10を豪快なKOで飾ることにこだわりをみせた。
今回は倒す。山中は、節目の10度目の防衛戦に強いこだわりを示した。12年のV2戦から5戦連続のKO防衛も、14年のV7戦で記録が途切れると、昨年9月の強豪モレノとのV9戦は薄氷の判定決着。「判定が多すぎる。KOが自分の持ち味。前回は競った試合になったし、今回はすっきり終わらせたい」。前日に沖縄での合宿を打ち上げ、日に焼けた精悍(せいかん)な顔つきで言い切った。
迎え撃つソリスはクセのある難敵だ。13年5月にWBAスーパーフライ級王者河野との王座統一戦を制し、同年12月には当時のIBF同級王者亀田大との団体王座統一戦にも勝利するなど、出入りの激しいボクシングを武器に14連勝中と勢いに乗る。一方で、大毅戦では前日計量に失敗。計量器を降りるやいなや減量を放棄し、水やコーラをがぶ飲みする前代未聞の騒動を起こしたことでも有名だ。
山中も、これまでとは違う意味での警戒心を示した。「記憶に新しいと思いますが…」と一連の騒動を持ち出すと「計量直前に一気飲みさせないよう、皆さんにも見張ってもらいたい」と冗談を交えながら、報道陣に監視役を依頼した。
試合日の3月4日は沙也乃夫人の30歳の誕生日。「勝利をプレゼントすると約束したし、モチベーションになる」と話すと、囲み取材の最後には「ちなみに、ソリスは僕のオカンと同じ誕生日です」とオチを付けるなど、安定王者の貫禄を漂わせた。今月末にスパーリングを開始し、大台突破に向けた本格的な準備に入る。【奥山将志】
◆ソリスの計量失敗 13年12月の亀田大とのスーパーフライ級王座統一戦の前日計量で、ソリスが1・4キロオーバー。規定で2時間以内の再計量が認められていたが、1時間後も300グラムしか落ちず、それ以上の減量を放棄。日本ボクシングコミッション職員の制止を振り切り、ペットボトルの水やコーラ数本を一気飲みした。試合を前にWBAから王座を剥奪された。

