ボクシングのWBA世界フライ級王者井岡一翔(27=井岡)が9日、和歌山・白浜町で恒例の合宿をスタートさせた。

 前日8日には、4月23日に同級2位ノクノイ・シットプラサート(30=タイ)と5度目の防衛戦(エディオンアリーナ大阪)を行うと発表。昨年11月以来の白浜合宿に井岡は「試合前のやるべきことを迎えたと思う。この景色はいつも通りですね。なんか、あっという間に来た感じ」と苦笑いし、砂浜を走り始めた。

 この日は約10キロの砂浜ランを行い、初めての寒中水泳も実施。合宿は11日までの2泊3日で、初日からハードなトレーニングになった。次戦に勝てば、80年10月に具志堅用高が達成した世界戦14勝の国内最多記録に並ぶ。いつも世界戦後にはテレビの視聴率までチェックするという王者は「ただ単に映してもらっているんじゃない。(視聴率は)僕の責任というか、気になる。いつもの(率の)範囲ではなく、刺激を与えてボクシングを盛り上げたい」と広い視野で快勝を誓った。