<豊田真奈美25周年記念興行>◇22日◇東京・新宿FACE

 豊田真奈美(41)が自身の25周年記念興行で約6年前に開催した20周年興行同様に全5試合に出場し、さらに昼のOZアカデミーでの1試合を加えて6試合出場のハードな1日を「完走」した。

 第1試合の6人タッグ戦では、“平成の飛翔天女”藤本つかさとタッグを結成。つくしを従えてのトリオで臨んだが、米国遠征からの凱旋試合となる倉垣翼のメタルウイングで完全フォールを取られる波乱のスタート。倉垣は9・9東京キネマ倶楽部大会でのシングル対決で敗れたリベンジを果たした格好となった。

 第2試合では、全女時代、豊田にあこがれていた脇沢美穂とシングル戦。往年の必殺技・日本海式竜巻原爆固めで仕留め、今大会1勝をゲット。試合後、脇沢は控室で豊田と来年4月におけるスターダム・両国大会での再戦を希望し、豊田も「私でよければ」と快諾した。

 3試合目では同じ62年組のもう1人の現役選手である下田美馬と対戦。豊田のセコンドには山田敏代、下田美馬のセコンドには三田英津子が付いて、同期の4人そろい踏みとなった。途中、セコンドの三田が豊田の25周年を祝福すべく、ブレイジングチョップを25連発するシーンも。最後は下田が豊田をカサドーラにとらえて3カウントをうばうと、「おい、大丈夫か、だらしないぞ、残り試合代わってやろうか」とゲキを飛ばす。

 セミにはこの試合のために日本へ帰ってきた山崎五紀が登場。この日のために体を作りこんできた山崎は現役と遜色ないファイトぶり。白一色のパンタロンコスチューもその本気度のあらわれ。セカンドロープからのフライングボディアタック、フライングクロスチョップも敢行。さらにセコンドについていた立野記代さんもリングインしてダブルタックル。JBエンジェルスの夢連係が披露されたところで、10分ドローに。豊田は山崎に対し、「心から尊敬できる人。今日改めてその素晴らしさがわかりました。自分もああいう先輩になりたい」と憧れを改めて口にした。

 メーンは時間差バトル。普段から豊田のコスプレとモノマネが得意な広田さくらがおなじみの「豊田さくら」に扮し、GAMIも「豊田真GAMI」に変身して本物も加えた3人の豊田が話題をさらい、最後は豊田さくらが本物を差し置いて優勝。館内からは大ブーイングが起きた。

 5試合を完走した豊田は最後に父・忠氏(71)を呼び込み、父へ、そしてこの日協力してくれたすべての人へ感謝の気持ちを語った。

 控室へ戻った豊田は昼のOZを含めて6試合を終えての心境を振り返り、「今日は出てる選手すべてに負けていたんじゃないかと思う。こんな素晴らしい仲間たちが集まってくれたのに…自分自身みっともなかった。でも本当、集まってくれた選手みんなに感謝です」と自分の足元を見つめなおすとともに、明日から始まる26年目に向け、気持ちを引き締めなおした。