<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇10日◇東京・両国国技館

 挑戦者のゲバラは、KO負け後に医務室から戻って来ると、顔を苦痛にゆがめながらシューズを脱いだ。

 両足裏の皮がはがれ、血がにじんでいた。大事な世界戦で、メキシコから持ってきたはき慣れたシューズではなく、日本で購入したシューズをこの日初めて使用。3、4回ぐらいから靴擦れを起こし、1度目のダウンでは、体のバランスを崩していたという。「これがあったから試合が狂った。リング上では調子は良かった。1回は、グローブを交えて取っていると思った」と、靴擦れを悔しがった。

 痛みが出だした4回以降、バランスを崩し、スリップも多くなった。アウトボクシングに徹することができなかった。「山中のパンチで効いたのはたった1発。今回の挑戦で一番学んだのはシューズの件」と、強がっていた。