WBA世界ライト級タイト級7位の小堀佑介(26=角海老宝石)が、リスク覚悟で打撃戦を挑む。王者ホセ・アルファロ(24=ニカラグア)への挑戦(19日、東京・ディファ有明)を控えた12日、都内のジムでスパーリングを公開。強烈な右ストレートや連打を披露し「あえて打撃戦で勝負したい」と決意を語った。

 王者は20勝中18KOを誇る屈指の強打者。打撃戦は大きな危険をはらむが、小堀は「撃ち落とされる覚悟でふところに飛び込みますよ」。実は王者のプロモーターは世界的に有名なドン・キング氏。来日を予定している。もし強打の王者を壮絶な打撃戦で撃破すれば、キング氏への大きなアピールになる。

 小堀には王座奪取後、さらに大きな夢がある。「ラスベガスでパッキャオと対戦すること」と田中栄民トレーナーが明かす。アジア人初の3階級制覇を達成したWBCスーパーフェザー級王者マニー・パッキャオ(フィリピン)との対戦だ。その夢を実現させるために、インパクトのある内容で勝つつもりだ。

 勝てばキング氏が以降3試合の興行権を保有することになる。その契約条件をチャンスに変えるため、小堀が「神風」ファイトで挑む。【塩谷正人】