米国総合格闘技団体UFCへの参戦を表明した北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧(22=国士舘大4年)が25日、27日(日本時間28日)に米ラスベガスで開催されるUFC92大会観戦のため渡米した。23日に同団体のダナ・ホワイト代表(39)から送られてきたUFCグッズを身にまとい、気持ちはUFC入りに加速する一方だ。

 渡米前から石井がUFC入りを全身で猛アピールした。UFCの文字が入った帽子、パーカ、Tシャツ、バッグとUFCずくめの姿で成田空港に登場。カバンにはUFCのグローブも入れていた。「『おれはUFCに行くんだ』って覚悟の表れです。目標にしていたUFCを間近で見られるので、興奮しています」と、ほおを緩めた。

 今回の目的について石井は「会場の雰囲気とかも見てみたいし、見たいカードもある。岡見選手の試合もすごい楽しみ」と話した。契約に関しては「早くて次に行く時と思う」と話したが、すでに入場曲を知人のレゲエミュージシャンHIBIKILLA氏に発注済みで3月に完成予定と、はやる気持ちを抑えきれずにいる。

 現地では練習も行う予定で「向こうでも自分の強さを見せつけないといけない」と語気を強めた。「(柔道着が入っていないので)スーツケースがすごい軽くてよかった」。荷物は軽くとも、熱い思いをたっぷりと詰め込んで、石井があこがれの地へと飛び立った。【浜本卓也】