世界ユース金&アマ49戦無敗&アマ9冠の「ザ・キング」藤木勇我(18=大橋)が豪快なプロデビューを飾った。WBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級15位ウィラ・ミカム(28=タイ)との59・9キロ契約体重6回戦に臨み、2回2分5秒、TKO勝利。左ジャブだけでよろめかせ、右アッパーからの強打連発でレフェリーストップに追い込んだ。プロ初陣から「規格外」の強さをみせてメインを締め、新たな「伝説」のスタートを切った。

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超満員の会場がどよめいた。1回、藤木が左ジャブ1発でアジアランカーをよろめかせた。さらに右ストレートで倒れる寸前まで追い込んでも「これぐらいでパンチは効くんだと。自信がついた」と冷静そのもの。手数多く攻めるウィラのパンチもすべて見極め、2回に右アッパーで後退させた。右強打などでラッシュし、戦意喪失させた。藤木は「ほっとしている。まだまっすぐのパンチと右アッパーしか出していない。(実力の)半分ぐらい」と涼しい表情でふりかえった。

前売りチケットは早い段階で完売した。メインイベンターとしての役割を果たした藤木は「本当に、こんなにお客さんにみられての試合は初めて。すごく気持ち良かった。メインの重圧はなく、試合の緊張感があった。昨日の計量からさらに気合が入った」と大物ぶりをみせた。所属ジムでは様々なトレーナーを横断し、次々とフィジカルトレに参加しており「足のスピード、早く避けるディフェンスも良くなっている」とプロ転向後の成長ぶりも明かした。

大橋会長から「史上最高の逸材」と表現され、愛称は「ザ・キング」。興国高時代から「規格外」の強さに米老舗専門誌ザ・リングで異例のインタビューが掲載。国内外から注目される存在だ。同会長は「2年以内ぐらいに」と世界挑戦させる方針。次戦は8月を予定する。「モンスター」井上尚弥に続く次世代の大物「ザ・キング」にとって最高の船出となった。【藤中栄二】

◆藤木勇我(ふじき・ゆうが)2007年(平19)12月25日、大阪市生まれ。元プロボクサーの父の影響で小学1年から兄とともにボクシングを開始。興国高で出場の全国大会(高校選抜、高校総体、国体)6回をすべて制覇。23年アジア・ジュニア、24年のU-19世界選手権で金メダルを獲得しアマ9冠。アマ戦績は49勝(33RSC)無敗。趣味はサウナ。家族は父直樹さん(52)、母亜矢さん(46)、兄勇利(20=東農大2年)。身長170センチの右ボクサーファイター。血液型はA。