ノアのGHCヘビー級王者杉浦貴(40)が11日、体調不良で病院に緊急搬送された。この日午前、東京・有明のノア道場で練習中、「具合が悪い」と訴えて練習を中断。目まいから立っていられない状況になり、浅子トレーナーに付き添われながら、救急車で都内の病院に搬送された。

 この日の都内は雲も少ない快晴で、気温は31度まで上昇したが、ノアによると道場内は窓を開け、扇風機なども回して風通しも良くしていたという。関係者は「熱中症ではないか」と心配したが、病院では熱中症ではないとの診断を受けた。特に異常は認められず杉浦は入院することなく病院を後にしたが、12日にあらためて、精密検査を受けることになった。

 杉浦はこの日、都内のホテルで、22日に有明コロシアムで行われる4度目の防衛戦(対秋山準)の調印式に臨む予定だったが、病院へ向かったことから急きょ中止になった。14日にあらためて調印式を行う予定だが、試合まで2週間を切った時期に体調を崩したことで、王座防衛に黄色信号がともったことは確かだ。【森本隆】