WBA世界スーパーバンタム級14位李冽理(り・れつり、28=横浜光)が「徳山魂」で世界王座をつかむ。李が10月2日に階級を1つ下げて同級王者プーンサワット・クラティンデーンジム(29=タイ)に挑戦することが30日、発表された。

 在日3世の李の目標は、在日を公表して初めて世界王座に就いた元WBC世界スーパーフライ級王者徳山昌守氏だ。ボクシングを始めた大阪朝鮮高級学校時代から面識があり「自分によく似た環境で王者になった。あこがれであり目標」。朝鮮大学校卒業時にはプロ入りへ背中を押してもらった。その徳山に8月中旬、世界戦を報告。王者は2階級を制し、細野(大橋)と木村(花形)をも一蹴した強豪だけに「自分は99%ダメと言われて残り1%の気合でもぎとった。自信持ってやれ」と、世界初挑戦で王座をつかんだ体験を基に励まされた。「簡単に勝てる相手じゃない。でもすべてを懸けてやりたい」。会場に招待予定の徳山の目の前で、気合でベルトを奪い取る。