【ラスベガス(米ネバダ州)4日(日本時間5日)=山下健二郎】UFCミドル級の福田力(31=GRABAKA)が、「革命戦士の魂」を胸にタイトル戦線浮上を狙う。7日(日本時間8日)に行われるUFC148大会のコンスタンティノ・フィリッポウ(32=キプロス)戦で、入場時にプロレスラー長州力のテーマ曲「パワーホール」を使用することを決定。長州の許可を得て「俺を超えてみろ」と熱い激励も受けた。

 福田は、03年に長州が旗揚げしたWJプロレスの元練習生。山梨学院大4年時に全日本選手権2位となったレスリングの技量を試すため、デビューせずに総合格闘技の道へ進んだ。それでも、長州との出会いは自分の名前「リキ」の由来に始まり、プロ入りの原点でもある。「大事にしたい曲です」と試合の度に使用許可をお願いしてきた。

 福田は今年2月の日本大会でUFC初勝利を挙げ、今回が米初上陸で3戦目。勝てば通算2勝1敗で勝ち越し、絶対王者アンデウソン・シウバが君臨する日本人最重量階級でタイトル戦線へ前進する。「今回もパワーホールでいきます。判定以外で勝ちたい。それ以上に、自分の中でどれだけ成長しているかを確かめたい」と闘志を燃やす。

 既に関係者を通じて激励した長州もこの日あらためて「結果だけではなく、会場のハートをつかむようなインパクトを残してほしい」とエールを送った。ラスベガスで初めて流れる革命戦士の曲とともに、福田の大一番が幕を開ける。