「プロレス界の鉄人」小橋建太(46)が、最後の舞台に向けペースを上げてきた。5月11日の引退試合(日本武道館)まで1週間と迫った4日、都内のノア道場で3時間を超える練習を行った。「だいぶ良くなってきた。今日は軽めのつもりだったけど、気候も良いし、始めたら止まらなくなった」と笑顔で話した。昨年2月以来の試合へ向けて実戦的なトレーニングも取り入れており、感覚も戻りつつある。最後の1週間は、蓄積している疲労を取りながら、当日にピークを持っていく。

 10年以上汗を流したノア道場との別れも迫る。「年末の31日にありがとうございましたとお礼を言って、1月2日には今年もお願いしますと言うほど通った。感謝しているし、大好きな場所」と寂しそうに語った。それでも、練習の鬼として知られる小橋らしく「道場は現役の選手が、自分を追い込むところ。僕も最後まで思いを込めて練習します」と力強く話した。愛するファンに最高の姿を見せるため、小橋の目は熱く燃えている。