大相撲の秋巡業は28日、岡山県倉敷市で行われ、三役以下の力士の支度部屋前に一風変わった“注意書き”が張り出された。

 横綱や大関が稽古している時間、土俵に顔も出さずに支度部屋で寝ている関取衆がいることに「『稽古もしないのによく本場所で勝てるなぁ…』と貴乃花巡業部長が感心しています」。

 同じく横綱や大関が稽古している時間、昼ご飯を食べている力士がいることに「『私どもの現役時代には到底考えられないことだ』と貴乃花巡業部長が理解に苦しんでおります」。

 直接的な言葉で注意するのではなく、貴乃花巡業部長(元横綱)がつぶやいている形式の、やんわりとした“注意書き”。玉ノ井巡業副部長(元大関栃東)の名前で張り出された。いずれも力士名を出すことは控えられているが「お心当たりの方は十分注意しましょう」と結ばれている。

 ちなみに、この日は横綱白鵬らが十両力士に胸を出した。

 玉ノ井副部長は「稽古する力士は、巡業前半は良くやっていたし、少ないとは思わない。ただ、横綱や大関が稽古場にいるとき、稽古しなくともせめて土俵回りに来るのは基本だからね。ちくりとしたというわけではないけど、分かってもらえれば」と意図を明かした。