大相撲の春巡業は24日、埼玉県深谷市で行われ、本格的な稽古を終えた。

 伊勢神宮、靖国神社を含めた19カ所全てで土俵に上がった幕内力士は、幕内錦木(26=伊勢ノ海)ただ1人。皆勤賞を祝うかのごとく(偶然だったが)横綱白鵬からぶつかり稽古で胸を出してもらった。「まさか、最後の最後にサプライズプレゼントでした」と感謝した。

 錦木は昨年の巡業でも土俵に上がり続け、皆勤賞を続けてきた。「休みたい気持ちはたくさんあります。でも、人一倍、不器用なので、稽古で少しでも補えるなら、やっておきたいんです」と自分を奮い立たせてきた。

 最近の巡業では稽古する力士と、しない力士の差がくっきりと分かれているが「稽古しないでも強い人はうらやましい。自分は稽古しても(十両に)落ちてしまう。しなかったら、もっと弱くなってしまう」。夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)では十両に落ちることが確実だが「幕内に戻れるように頑張ります」と誓った。