大相撲の秋巡業最終日が29日、広島・福山市で行われ、秋場所を全休した横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の出場へ強い意欲を示した。

 春場所で横綱昇進後、初めて巡業を完走した稀勢の里は「1カ月いろいろありましたね。台風が来たりね」と振り返り「土俵入りも経験したり、なかなか呼んでいただける機会はないのでいい経験になった。(これまでの巡業とは)全然違いますよ」と充実ぶりを口にした。

 22日間に及んだ秋巡業全てで土俵稽古に上がったわけではないが、上がった際には左上腕付近や左足首の負傷を感じさせない動きの良さを見せていた。「力士として調整して初日に出ることは当たり前。結果を残さないと」と出場はもちろん、出るからには結果を出さないといけないという、横綱としての自覚を持っていた。