[ 2014年6月6日7時14分

 紙面から ]毛筆で「野望」と書き込んだ日本代表DF今野(撮影・田崎高広)

 日本代表DF今野泰幸(31=G大阪)が、日刊スポーツのインタビューに応じた。10年W杯南アフリカ大会は、直前の親善試合コートジボワール戦で右膝靱帯(じんたい)を損傷し、たった2分の出場に終わった。守備の職人は4年かけてのリベンジに燃える。自身2度目のひのき舞台を「僕は最後のつもり」と語り、悲壮な覚悟で挑む。

 4年前に味わった悔しさは、W杯でしか返せない。10年W杯を目前にした6月4日。コートジボワール戦で、今野は右膝を痛めた。故障の影響で先発候補が一転、控えに。4年の歳月を経て、そのコートジボワールと初戦で再戦する。

 今野

 当時のコートジボワールはめちゃくちゃ強かった。足が速くて、長い。技術的にもしっかりしていた。(今回も)守備を組織的に戦わないといけない。個人能力に秀でている選手が多いので、チャレンジ&カバーが大事ですね。

 31歳-。チーム内ではいじられキャラで通っているが、ベテランの域に達しつつある。今大会をどう捉えているのだろうか。

 今野

 集大成というか、次(のW杯)は考えられない。最後のつもりでいこうと思っている。全く次のことは考えられないですね。

 前回W杯は1次リーグのデンマーク戦に途中出場しただけ。たった2分で終わった。本田らが本気で優勝を目指す今の代表は、当時とどう変わったか。

 今野

 今は海外でプレーしている選手が多いし、自立している。意見もすごく言うし、ダメなことはダメ。そういう個性の集まりです。キャプテンが何人もいる感覚。自分も思ったことは言うようにしています。

 あまり大言を吐くタイプではない。それでも胸に秘めた思いはある。

 今野

 シンプルに考えて勝ちたいとか、負けたくないという気持ちを出したいですね。試合が終わったら、家族と一緒に喜びたい。【取材・構成=辻敦子、益子浩一】