[ 2014年7月15日7時46分

 紙面から ]<W杯:ドイツ1-0アルゼンチン>◇決勝◇13日◇リオデジャネイロ

 アルゼンチンは1点が遠かった。86年メキシコ大会以来、3度目の優勝に届かなかった。

 涙が止まらなかった。MFハビエル・マスケラーノ(30=バルセロナ)は、ピッチで感情をあらわにした。「肉体的に限界ぎりぎりまでやった。これ以上はできないくらい頑張った」。力尽きた体に残ったものは、悔しさだけだった。

 アルゼンチンを決勝まで導いた陰の立役者だ。守備的MFとして、相手のエースをつぶし続けた。この日もクラマー、ミュラーとボールを持った選手に次々体を寄せた。後半19分には、クローゼへの危険なスライディングで警告を受けた。両手で足をたたいて悔しがり、また走りだした。自陣深くから敵陣まで、広い範囲をカバー。120分で1万4037メートルを走りきった。全7試合に出場し、自陣ゴール前に入ったボールのクリア率は100%と驚異の数字を維持していた。

 メッシとは所属のバルセロナでもチームメート。優勝まであと1歩だったが「この素晴らしいチームの一員であることを誇りに思う」と話した。