最後の最後まで諦めずに走り続けた。アルビレックス新潟は今季最多2万5854人が集まったホームで今季無敗のサンフレッチェ広島に1-1で引き分け、貴重な勝ち点1を手にした。前半33分にDF早川が一発レッドで退場となり、後半25分に失点。敗色濃厚の中、試合終了間際にMF高木の魂のこもった一撃で同点に追い付いた。

追加タイムを含め1時間近く1人少ない状況だったが、Jリーグ発表のトラッキングデータを見ると、チームの総走行距離は110・04キロで、広島の110・48キロと大差なし。早川の退場を全員で補い、時速25キロ以上で1秒以上走ったスプリント回数は119回で、11人の広島の111回を上回った。最後のカウンターのチャンスには苦しい時間帯にもかかわらず、全速力でゴールを目指して駆け上がり、6人が敵陣ペナルティーエリア内に入って最後は高木が仕留めた。

もちろん、相手のパス回しに「走らされた」がゆえのデータではある。だが、サポーターの後押しもあって、チームが最後まで諦めなかったことを物語る数字。今季ワーストの3失点を喫して敗れた4月27日の東京戦は102回だったが、今回は1人少なくても109回を記録した。広島スキッベ監督の試合後のコメントは象徴的。「最後まで諦めずに走り抜いたアルビレックスにも勝ち点1を取る権利はあった」。【石川秀和】

0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、雄たけびを上げる新潟・高木(左)
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、雄たけびを上げる新潟・高木(左)
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、胸のエンブレムをつかみながらサポータの声援に応える新潟・高木
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、胸のエンブレムをつかみながらサポータの声援に応える新潟・高木
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、胸のエンブレムをつかみながらサポータの声援に応える新潟・高木
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、胸のエンブレムをつかみながらサポータの声援に応える新潟・高木
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、雄たけびを上げる新潟・高木(左)
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、雄たけびを上げる新潟・高木(左)
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、雄たけびを上げる新潟・高木(中央)
0-1の後半追加タイム4分に同点ゴールを奪い、雄たけびを上げる新潟・高木(中央)