AKB48岩田華怜(17)が15日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演に出演し、卒業後にホリプロに所属することを発表した。

 アンコールのスピーチで、「女優に向けてお芝居の勉強を頑張りますという、すごくアバウトなことしか言ってこなかったけど、ホリプロさんにお世話になることになりました。やっと安心してもらえたかな?」と報告すると、ファンやメンバーから大歓声が上がった。

 岩田は、同事務所が製作しているミュージカル「ピーターパン」を見て、女優を夢見るようになったという。14年に「フットルース」でミュージカルに初出演し、夢への思いを強くしていた。「『ピーターパン』を見てミュージカルをやりたいと思ったんです」。卒業セレモニーでは、田野優花、武藤十夢ら、同期の12期生も登場。白いドレス姿で「夢の河」を歌った。田野から「きれいだね。最初からこの路線で行けばセンターだったよ」とジョーク交じりに言われ、「優花はお世辞を言わないもんね」とはにかんでいた。

 宮城・仙台出身の岩田は、AKB48のオーディションを受けていた11年に東日本大震災に被災した。親友の安否確認が取れないままグループに加入し、不安な日々を過ごしながらも、夢に向かって覚悟を決めて活動した5年間だった。セレモニーには、苦楽をともにした母からの手紙を中村麻里子が代読した。「5年の経験に無駄なことはない。自信を持って下さい。いつか恩返しができるように、夢をあなたらしく貫いて」とエールを送られると、岩田は涙を見せていた。

 最後は「大好きな曲です」という「摩天楼の距離」を出演者全員で歌い、アイドルとして最後のステージを下りた。