AKB48に新たに5番目のチーム「チーム8」が誕生することが23日、発表された。従来の研究生から昇格する正規メンバーで構成するのではなく、全国47都道府県でのオーディションで“おらが町のアイドル”を選び、結成する。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で登場した幻のアイドルグループ、GMT47を思わせるチームになる。この壮大な計画には、トヨタ自動車がスポンサーに就くことも決まった。

 まさにリアルGMT47だ。「あまちゃん」の中では「47都道府県のアイドルを集めるグループ」としてGMT47が企画され、47人をそろい切れなかったが、全く同じコンセプトの新チームが、AKB48内に誕生する。「A」「K」「B」「4」に続く、5番目の「チーム8」だ。

 発表によると、全国一斉オーディションは、各県の地元テレビ局がそれぞれ主催し、今日24日から来月23日まで応募者を募る。各県1人ずつの合格者を選び、3月下旬には新チームを結成。5月ごろから本格始動させる。関係者は「これで全国津々浦々にまで、おらが町のアイドルが生まれて、さらにAKB48が全国に浸透していける」と、意図を明かした。

 「8」は、従来のAKB48とは違う活動をしていくつもりだ。AKB48は2005年(平17)12月から、「会いに行けるアイドル」として、東京・秋葉原のAKB48劇場(収容250人)で日々、公演を行ってきた。しかし、人気上昇してからは、観戦券購入の競争倍率が高騰し、会いに行きづらい状態に変わってしまった。その現状を鑑み、関係者は「チーム8は、自らファンに出向く新しい形『会いに行くアイドル』にします」と説明。地方のライブハウス、夏祭りやショッピングモールのステージ、トヨタのディーラー主催イベントなど、さまざまな形で全国を駆け巡る覚悟だ。

 発表に際し、AKB48グループ総監督の高橋みなみ(22)は「AKBの輪が全国に広がっていければいいな」と言い、大島優子(25)は「全国の精鋭が集まるということなので、日本が盛り上がるんじゃないでしょうか」と期待した。

 「全国AKB48化計画」は援軍も強力だ。東京のフジテレビを筆頭とする1県1局の計47テレビ局とメディアパートナー契約を結び、世界のTOYOTAともスポンサー契約を締結。トヨタ車で、毎月行ってる東日本大震災被災地訪問ライブのような全国行脚も実現できそうだ。

 アイドルに憧れる少女たちにとっては、従来の研究生オーディション、昨秋初開催のAKB48グループドラフト会議に続く門戸。グループの進化は加速する。【瀬津真也】

 ◆応募要項

 12~20歳までのプロダクションに所属していない女性で、合格後は拠点の東京で日常的に活動できること。応募者本人の居住都道府県のオーディションのみ受験可能。詳細は、47都道府県の主催放送局ウェブサイトにそれぞれ記載。各公式メディアパートナーサイトへのリンクはhttp://www.akb48.co.jp