13年の映画「凶悪」で日本アカデミー賞優秀監督賞などを受賞した白石和弥監督(40)が、女子中学校のトイレを舞台にした世界初のドラマ「女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。」を制作したことが26日分かった。5月20日から動画サイトGYAO!で12話(1話13分)が配信(当初2週間は無料)。映画化の可能性もある。

 死刑囚の告発から殺人事件を暴いたノンフィクションを映画化した「凶悪」で高い評価を受け、新作が待ち望まれた白石監督が始動した。演劇界の若手注目株根本宗子(25)の脚本を読み「僕がアイデアに乗っかった形。見たことのない部分を撮ってみたい」と新境地に挑んだ。

 バンド「神聖かまってちゃん」のドラマーみさこ(29)がトイレ清掃員れんげ役で初主演。私立恵比寿中学の中山莉子(14)らが演じる中学生が、トイレで展開するガールズトークに耳を傾ける中、最も奥の“開かずのトイレ”から出てきた蒼波純(13)演じる大川たまこと団結し、文化祭を目指す物語だ。同監督は「『凶悪』とは全く違った世界観ですが楽しい作品になったと思う。事件は起きますが、怖かったり人が死んだりすることはありません。安心して見て下さい」と語った。