タレントのビートたけし(68)が「世界遺産」登録を採択する国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会に対し、「こんなに世界遺産を増やしてどうすんだ」と疑問を呈した。

 15日深夜放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」では、先月4日にユネスコの諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)が九州・山口県を中心に8県23施設からなる「明治日本の産業革命遺産」を世界文化遺産に登録するよう勧告したことを受けて、その後、韓国や中国が反発していることを取り上げた。スタジオでは日本と韓国両国の立場を代弁する有識者が登場し、「軍艦島は世界遺産にふさわしいのか?」をテーマにトークバトルを展開した。

 トークバトル前に、意見を求められたたけしは「(軍艦島は)俺なんかは大して魅力がないと思いますけどね」と無関心の様子。さらに「そもそもユネスコがこんなに世界遺産を増やしてどうすんだ?っていうのはある」とコメントした。

 たけしの発言にタレントのYOU(50)が反応し、「そもそも世界遺産にする意味は何ですか?」と有識者に質問。有識者は「遺産の価値を世界に知ってもらうこと」と、「人類共通の遺産として守ること」という2つの目的があることを説明した。さらにYOUが「(世界遺産になると)どう変わるんですか?」と続けて質問すると、有識者は「特段変わる事は何もない」と語った。すると、たけしは「FIFA(国際サッカー連盟)みたいにそういう関係者が銭もらって何かやっちゃうんじゃない」と揶揄すると、有識者は「それはさすがに無い」と苦笑いした。

 その後、日韓両国の立場を代弁する有識者が激しいトークバトルを展開したが、たけしはその様子を黙って静観していた。番組最後に意見を求められ「何か世界遺産っていうのがここんとこ、いろんなところで急激にぼこぼこと出てきて、果たしてどう意味があるのかちょっとわからない」と渋面を浮かべ、「何か多くないかい?」と出演者に賛同を求めた。たけしは増え続ける世界遺産に対し、最後まで首を傾げて、納得がいかない様子を見せていた。