安藤桃子監督(33)が、妹の女優サクラ(29)主演で製作した映画「0・5ミリ」が19日夜に中国で閉幕した、第18回上海映画祭アジアン・ニュータレントアワード部門で最優秀監督賞、優秀作品賞、優秀脚本賞の3冠を獲得した。

 同部門は、アジアを中心に将来、最も有望な映画人を世界に輩出することを目的に作られた部門。今回は昨年、東京国際映画祭で上映された中国のチャン・ビンジエン監督の「北北東」や、ベルリン映画祭フォーラム部門で上映された韓国のキム・デファン監督の「End of Winter」(英語題)も含まれていたが、同部門での日本映画のノミネート及び受賞は「0・5ミリ」が最多となった。

 今回、現地には安藤監督のほか、同作品でエグゼクティブ・プロデューサーを務めた父奥田瑛二(65)と、フードスタイリストを務めた母でエッセイストの安藤和津氏(67)も渡航していた。今回の授賞式には、家族で参加し、喜びを分かち合ったという。

 2月25日に第1子を出産した安藤監督は、「日々、世界中ではさまざまな政治問題も勃発していますが、映画は世界共通言語。国際映画祭では誰もが同じフィールドに立つことができることを、あらためて実感しました。産後、初めて家族で海を越え、このような賞を頂き、大変うれしいです!」と喜びのコメントを発表した。