昭和を代表する映画女優の原節子さんが死去したとのニュースに、代表作のロケ地となった広島県尾道市の市民や、映画関係者からは25日、「寂しい」との声が聞かれた。

 「東京物語」のロケ地となった、尾道市東久保町にある浄土寺は、今も観光客が訪れる。住職の妻は「最近、原さんがご存命だという記事を読んで、長生きされているんだなと思ったばかりだったのに」と驚いた様子だった。

 東京・築地の映画館「東劇」では出演映画が上映中で、劇場前には原さんのポスターも掲示されている。劇場前を通り掛かった、映画業界で働く40代の男性は「仕事柄、代表作はだいたい見ていた。往年の大女優で、寂しい思いです」と話した。