松任谷由実(63)が7日、冬恒例公演「サーフ&スノー」を新潟・苗場プリンスホテルで開幕した。取材に応じたユーミンは昨年末に解散し、ソロ活動を始めたSMAPメンバーに「同じエンタメの世界にいる者として、それぞれが羽ばたいていってほしいと思います」とエールを送った。

 SMAPを「リアルですよね。等身大がスターになった珍しい例」と見ていたという。昨年2月の苗場公演の際、SMAP解散騒動について取材陣に聞かれたことから「(SMAPに)がぜん、関心が高くなった」と言い「ファンの人の気持ちになったりしてずっと見守ってました。解散は残念な気持ちでいっぱい」と明かした。

 昨年10月放送のフジテレビ系「SMAP×SMAP」歌コーナーに10年ぶりに出演。自身のヒット曲「守ってあげたい」などを、メンバー1人1人の目を見つめて歌った。「人のことでこんなに真剣になるのかなと思ったし、それぞれに気持ちが伝わったと思いました。SMAPときずなみたいなものを持つことができたかな。2016年の大きなできごとでした」と振り返った。

 37回目苗場公演のテーマは「花」。巨大な花が咲き誇る南国調セットに「雪に閉ざされたリゾートに、この一面灼熱(しゃくねつ)の世界。ちょっとシュールでしょ」と満足げな表情。2時間以上にわたりヒット曲「BLIZZARD」などを丁寧に歌い上げた。

 7月に45周年を迎える。続ける秘訣(ひけつ)を「私はフロントにいるディープインパクトのように、優秀な馬のような存在。主人を始めスタッフ=私より優秀な人が周りについてくれるからかな。人徳だと思う」とユーモアたっぷりに分析。さらに「(人を)元気づけられる存在になっていければ」と活躍を誓った。【近藤由美子】